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人生リタイアドキュメント

主人公(男)が快楽で女性に堕落させられるシチュを応援するサイト。 性奴隷化とかエナジードレインとかバトルファックとかモンスター娘とか。「性感ライフハック」運営ブログ。当ブログはR-18です ご注意ください。

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プリコーシュプリズナー第六話

エロ成分殆ど無し。

《番台の少女とキャプチャの過去 シリアス展開》













 モニターに映った彼の姿を見て、彼女は小さくため息を付く。
 所内にはあらゆる場所に監視カメラがセットしてあるが、その中でも「彼」が映っている映像だけはこの場所に大きく表示される様になっている。
 映るのは今までの彼の行動と、たった今中継されているショナとの行為全てだった。

 計画は全て順調に進んでいるはず。しかし何かが気に入らない。
 男が誘惑に負けて堕落しているその様子は、いつもならば吹き出してしまう程に面白い光景のはずだ。
 だけど今は、その光景が不快で仕方がなかった。彼が、彼だったから。


 ◇


「P様、P様。起きてくださいませ」
 頭に響く誰かの声。聞いたことのある声が耳に入ってくる。
 うっすらと目を開けると、どこか気怠そうな、それでいて柔らかそうな頬、可愛らしい顔が目の前にあった。
 僕はこの人を見たことがある。この人と、いやらしい事までしてしまった覚えまである……。
「あ……、キャ、キャプチャさん……? ここは……」
「おはようございます。ここは食堂です。ずっと寝ていらっしゃったみたいですが……どうかされましたか?」
 そうか。ここは食堂。僕は硬い椅子に腰掛け、冷たいテーブルに突っ伏しながら眠っていた様だった。
「いや、その……なんだったっけ……」
「…………あの、ショナとか言う色惚け女に何かされましたか?」
「!」
 突然出てきた名前……ショナさん。思い出した。僕はこの場所でご飯を食べた後に……。
 食堂で行った情事がフラッシュバックして、僕はキャプチャさんの目の前で顔を真っ赤にしてしまう。
「……別に答えていただかなくて結構です」
 僕は否定も出来ずにただ黙ってしまった。この場合黙っている時点で肯定しているも同じなのだが。
「ここで働いている女性は、いつでも男性を誘惑出来る規則……いえ、むしろそれが推奨されていますから。特に問題もありません」
 そういうことを前にも聞いた気がする。この人に、キャプチャさんの足元で。
 しかし、今回はどちらかと言えば自分から……。
 ふと顔を見上げて彼女の顔を見る。彼女はいつも通り目を半開きにした無表情。疲れている様には見えないが、これが彼女の素なのだろう。
 服も前に見た時と同じ、作業着じみた素っ気ない服だった。上のボタンがいくつか外れていて、そこから綺麗な鎖骨をちらちらと見せているのは、さすがにわざとなのではと思った。
「キャプチャさんは、その……わざわざ起こしに来てくださったんですか……」
 そんな彼女に、涎を垂らしながら机に倒れた自分の姿を観察されていたかと思うと、余計にこの場にいるのが恥ずかしかった。
「はい。それが仕事ですので」
「そうですよね……キャプチャさんは、仕事熱心なんですね」
 なんでこんな事を言ったのか、自分でもよく分からなかった。でも、とりあえず何か言わないとこの空気が辛かった。
「いえ、私はお金が貰えればそれで良いのです」
 彼女はいつも無表情だ。でも、そんな表情の裏にも何かしら素顔があるのかもしれない。僕はそれが気になって余計なことをつい口に出してしまった。
「何でそこまでしてお金を集めているんですか……?」
 そんな、男を誘惑して、こんなことまでして。
「何故……、ですか…………」
 そう言うと、彼女は目を曇らせてしまった。その目線の先にあるのは見ているのは何か、別の情景。
「いや……ごめなさい。言いにくければ大丈夫――」
「私は……何か目的があってお金を集めているわけでは無いのです…………ただ、お金をいくら集めても……足りないのです。不安なのです」
 不安。彼女の口からそんな言葉が出るのが不思議に感じてしまう。
「それは一体、」
 僕がそれ以上踏み込もうとすると彼女は立ち上がって、食堂の扉の方へ歩いて行ってしまった。
「……P様。夕食が終わりましたので後は入浴をしていただきます。今話したことは、忘れて下さいませ」
 彼女は目を潤ませていた。しかし無表情だった。凍るような冷たい表情でキャプチャさんは泣いていたのだ。
「では、浴場に案内致しますのでお早めに服を……」
 そう言われ僕は自分が半裸だった事に気づく。もちろん下の方。そういえば、ショナさんと組んず解れつしてそのままだった。
 慌てて側に置いてあったズボンとパンツを履き出ていこうとするキャプチャさんを追いかける。
「キャプチャさん教えてください! あなたに一体何が!」
 彼女は扉を開けたところで立ち止まり、振り向こうともせずに――
「あなたには……知る必要の無い事です」
 冷たい口調で呟いた。


 僕は食堂を出てから、また知らない廊下を歩いている。ただただ声をかけづらくなったキャプチャさんの後ろを歩くしか無かった。
 キャプチャさん曰く「一週間もすれば覚えられる」との事だが、それまでに自分の心と体が持つかどうかが心配だった。
 こんな所で一週間も過ごしてしまったら、きっと自我を無くし、毎日金のためにここの女性に搾られる日々が待っているのではないか。
 邪な考え方をするなら……とても素晴らしい日々だとは思う。別に自分のお金が取られるわけでは無いし、食事も豪華でお風呂も入れるみたいだし。
 でも、何か嫌な予感がするのだ。この収監所には何かある。そんな違和感がひしひしと僕の心を侵していた。
 まず、ここに来てから気になっていた事がある。ここには何人もの囚人が捕まっていると聞いたのに、僕は僕以外の囚人に会ったことが無い。
 会話をしたことも無ければ、見たこともない。囚人が居ると思わしき扉は幾つか見ているが、どの扉も外側からは中が見えない仕組みで確かめる術も無かった。
 食事も僕一人だったし、こうやって廊下を歩いていても男は一人も通らない。たまに監視員と思わしき婦警の様な格好をしたお姉さんとすれ違う程度だ。
「あの、キャプチャさん……」
「到着しました。ここが浴場でございます」
 僕が話そうとすると、いつもそれを遮るように彼女が何かを言っている様な気がする。
 細い廊下をしばらく歩いてその突き当たり。その右側が大きく開いていて「湯」と書いた暖簾がかかっていた。
 まるで銭湯じゃないか。
「ここが、浴場ですよね……」
「はい、一般の浴場はまた別の場所にありますが……P様はこちらでお願いいたします」
 一般とは別……。また、またわからないことが増えていく。
「では、私はこれで」
 しかしそんな僕を無視して、その場を立ち去っていくキャプチャさん。結局、彼女の事もこの収監所の事も聞けずじまいだった。

 しばらく立ち尽くしていたが、僕はそーっと暖簾をくぐって中に入った。なんだかんだで今日は疲れている。お風呂に入れるのは正直嬉しかった。
 中はまさに銭湯みたいで、ここが収監所だということを忘れるほど綺麗な作りになっている。
 靴を脱いでスリッパに履き替えた後、今度は二つのドアが視界に入る。右には「女」、左には「女以外」、と書かれていた。
 僕は女では無いので当然「女以外」に入る事になるのだろうが……、わざわざ男と書かない理由でもあるのだろうか?
 首を傾げながら、僕は左のドアをゆっくりと開けて中に入っていく。ガラガラとドアの開く独特の音がした。
「おわぁーっ!!!!」
「うわっ!!」
 入った瞬間、僕の右上の方から甲高い叫び声が耳を貫いて僕も同時に叫び声をあげてしまった。
 銭湯に必ずと言っていい程存在する「番台」。最初に叫び声をあげたのはそこに座っていた女の子だった。
 鉢巻を巻いて浴衣を着た小さい女の子。鉢巻で綺麗なおでこが強調されていた。
「……い、いやぁ、ごめんごめん! 男がここに入ってくるのなんて初めてでさ。見た瞬間びっくりしちまったよ」
 格好だけ見れば屋台でたこ焼きでも焼いてそうな姿だが、本人はむしろ金魚すくいに夢中になってそうな程の小さい女の子だった。
「いえ……君は?」
「え? あー、いや! だいたい分かるだろ? 番台だよ番台。あたいは番台のパスハってんだ。よろしく!」
「はぁ、へ……よろしくお願いします……」
 元気な子だなぁ。とそれが第一印象だった。まるでおばさんみたいな喋り方だが、声は甘ったるく耳に心地良い可愛らしい声。
しかし、なんで子供がこんないかがわしい収容所に……? しかも番台って……誰かのお手伝いだろうか。
 僕がじろじろと彼女を観察していると、目を細めて如何わしそうにしている目と目が合った。
「なんだい? あたいの顔になんか付いてる?」
 怪訝そうな顔で僕をじとーっと見つめる彼女。番台に頬杖を付くその姿は少女ながらも中々貫禄があった。
 恐らく何年もこの場所で働いているのだろう。だとすると……どんだけ小さい時から……?
「その……失礼だと思うけど、なんで女の子がこんな所にいるのかなー……って」
 するとパスハちゃんはいきなりむっとした顔になって、ぴょんと番台から飛び降りてきた。かと思うと――。
 突然頭上で強烈な破裂音と瞬間的な痛みが襲ってきた。
「つっ!! いって!! 何するんだよいきなり!!」
 どこから取り出したのか、突然大きなハリセンで僕の頭をぶっ叩いてきた。たかだかハリセンとはいえ不意打ちはたまったものじゃなかった。
「誰が女の子だ! あたいはねぇ、こう見えても18歳だよ! 勘違いしないでほしいね」
「18……? いや、そりゃないでしょ。だって身長も僕の胸程も無いし……胸もぺったんこだし、どう考えてもじゅうに、さん――うぶぅ!!」
 今度は下から突き上げるように叩かれる。振りかぶりが見えない程の速さだった。この子……できる! ……くあ……舌噛んだ……。
「まったく! 男はいっつもいっつもあたいの姿を見ては……ぶつぶつ」
 腕を組んで顔をしかめさせる浴衣姿の少女。
 そして、しっかり握られたハリセン……これ以上詮索するのはよした方が良いかも……。
 僕は出来るだけ番台から遠い場所にあるロッカーを使って服を脱ぐ事にした。
 彼女が一人で文句を垂れている間に浴場に入ってしまおう。いくら番台さんとは言え……じゅう、18歳の女の子だ。セクハラじゃないのかこれって……。
 パスハちゃんの様子を伺いながら、そーっと服を脱いでロッカーにしまう。そしてパンツを脱ぎ、俊敏にタオルを巻く。
 その時に、パンツもズボンも大分汚れているのに気づいた。あんな一日を過ごしたのだから当然だ。特にパンツは……。ここって洗濯機とか無いのかな?
「はい、ここに代えの服置いとくから」
「……あ、ありがとうございます……って、うわぁ!!」
 どうやって移動したのか。いつの間にかパスハちゃんが僕の真横に立って真新しい衣服を僕に差し出していた。
 足音一つしなかったのに……恐ろしい。
「何やってんのさ、ほら、受け取って。そいで、そのさっきまで着てた服も渡しな。洗ってやるからさ」
 僕は言われるがままに上下とも灰色の地味な寝間着を受け取り、ロッカーの中にしまった。
 そして、少し気が引けたが使用済みの服とパンツを彼女に渡す。恥ずかしい。
 パスハちゃんは僕が両手で渡した服を男らしく片手で奪い取り、まじまじと僕の服を凝視し始めた。
「んー……」
 すると、あろうことか彼女は僕のパンツを片方の手で掴み……そのまま僕のパンツに顔を埋めてしまった。
「ちょ……何やって……」
 裸になって呆然としていた僕は引き止めることも出来ない。
「すー……ふぅー…………んぅ……」
 汚れた下着の匂いを吸い込み、少女は目を蕩けさせていた。なんとも不思議な光景。
 今日ずっと穿いていたパンツだ。相当汚れて汗や……精液の臭いまでするはずなのに……。
「あの……パ、パスハちゃん……?」
 虚ろな目をして動かなくなった彼女。よく見るとピクピクと小刻みに震えている様な気もする。
 僕が心配になって声を掛けると、顔を上げて熱のこもった吐息を口からこぼした。
「…………すぅ……はあぁ……♡」
「その、パスハさん……大丈夫、ですか?」
 何が大丈夫なのか自分でも良くわからないが……僕も頭の回転が追いついていなかった。
「んぅー……なんだぁい……? せっかくの楽しみを邪魔しないでおくれよ……すぅぅ……♡」
 顔を紅潮させながらそう言うパスハちゃん。僕の姿には眼中に無い様で、喋りながらも目線はずっと僕のパンツに向けられている。
「……」
 ちょっと、危ない感じの子なんだろうか……。僕は後退りしながら彼女との距離を取っていく。
 やはり、ここはそういう所だ。彼女も僕を誘惑しようと、こういった行為でアプローチを掛けているのかもしれない。
 僕は下着に夢中になっているパスハちゃんを警戒しながら、そのまま浴場に向かった。
「あぁ……んふぅ……んー♡ 凄い…………たまらないよぉ……」
 彼女は特に僕を追いかける様な真似はしなかった。いつの間にか片手を自分の股間でもぞもぞさせているし……とりあえず、僕を襲う気は無いのかな。
 そして僕は彼女の淫猥な声を後ろに、出来るだけ気付かれない様、ゆっくり浴場のドアを閉めた。
 あのパンツ、後で返してもらえるのかな……。



「…………ふぅ……」
 久々のお風呂は想像以上に気持ち良いもので、頭と体を洗うだけでもかなり体が癒されていく気分だった。久々と言ってもここに来てからそこまで時間が経ったわけではないのだが。
 湯船はたっぷりとお湯がはってあり、温度も丁度良かった。でも、浴場内は僕一人だった。

 思えば……色んな事があった。電気街でお姉さんに誘われてから、教官っぽいお姉さんとか、キャプチャさん。色んなお姉さんに……色んな事されて……。
 しかし、ここには男は居ないのだろうか。もしここが特別な人物専用のお風呂だったとしても……僕がここに招かれる理由が分からない。
 更にここには怪しい人達が多すぎる。パスハちゃんの年齢も気になるけど、キャプチャさんの言ってた事……あれも気になるし。

『ただ、お金をいくら集めても……足りないのです。不安なのです――』

「キャプチャさん……一体、何があったんだろ……」
「キャプチャの事が気になるのかい?」
「……いえ……そういうわけでは……って、うわわあぁ!!!」
 
 僕は突如横から聞こえた声に驚いて飛び退いてしまい、その拍子に湯船の中でひっくり返った。
「ありゃ……ごめんごめん。別に驚かす気はなかったんだけど。はっはっは」
 またパスハちゃんだ。いつの間にか浴衣のままで湯船の縁に立っていたのだから驚かざるを得なかった。僕が溺れる様子を見てけらけら笑っている。
「うっ……げほ、ごほっ。……いきなり現れるのは勘弁して下さいよ! 大体、ここって男湯じゃあ……」
「んー? 番台に男湯もへったくれもあるわけ無いじゃないか。馬鹿だねえ……それとも、見られて困るもんでもあるのかい? くくっ」
「いや…………良いです……もう諦めました……」
 僕は悪戯小僧の様に笑う少女に何を言っても無駄だと悟った。
 とっさにそばに置いてあったタオルを腰に巻いたけど、この子はそういうのに抵抗が無いんだろうか。
「そんな事よりも、気になるんだろ? あの子の事」
 笑いが収まったパスハちゃんは、目を輝かせてそんな事を言ってくる。まるで噂好きのおばさんだなあ……。
「キャプチャさんの事……何か知ってるんですか?」
 しかし僕もその事は気になっている。キャプチャさんには悪いが、聞きたい気持ちを抑えきれなかった。
「たまにね、番台の前で話すのさ。浴場に誰も居ない時にね。あの子とは長い付き合いなのさ」
 あんなに淡白で冷静で無表情なキャプチャさんと、フランクすぎる程のおばちゃん少女……性格が真逆だからこそ仲が良かったりするのかもしれない。。
「……何にも面白く無い話だけど……それでも聞くかい?」
 目は逸らそうとせず、じっと僕の対応を伺っているみたいだった。
 もしかしたら、僕なんかが立ち入って良い事情じゃないかもしれない。それに、こんなの脱出とはなんら関係が無いはずだ。
 ……でも、気になった。あの人は他の女性とは何かが違う。そんな気がして……知りたいのだ。彼女のことを。
「はい……」
 パスハちゃんは屈んで曲げていた足をお湯に着けて、腰を落ち着かせる。そして少し躊躇いつつも……その小さい口を開いた。
「…………何年か前にね。あの子の弟は病気になって……体が動かなくなっちまったんだ」
 キャプチャさんの、弟……。想像も付かないけど、きっと彼女にとっては目に入れても痛くないほど可愛い姉弟だったんだろう。
 肉親が病気に……僕にはまったく経験の無いことだった。
「目も、耳も聞こえなくなったそうでさ。本当は一時的な病気だったらしいんだけど。当然あの子は治してもらおうと必死になった。でもその時の成り行きがひどくてね。どのお医者行っても、だーれも取り合ってくれなかった。二人にはお金も無かったのさ。借金が出来て両親が蒸発したとかなんとかで……色々あったんだろうね」
 まるで漫画みたいだ。けど、こんなのは僕が知らなかっただけで……実は良くある話なのだろう。
「それで……キャプチャさんがあんな風に?」
「いや、そこでどうしようもなく右往左往してたあの子にね、見知らぬ男が現れたのさ。全身真っ黒でさ、気味の悪い男だったらしい。ははっ……漫画みたいだろう?」
 まったくだ。でもその流れだとその人に病気を治してもらうとか……そう上手くは行かないのだろうか。
「それでね、右も左もわからなかった彼女に、その男はこう言ったそうだ」

『普通ならその子を治すことは難しい。でも、たくさん……たくさんのお金があれば、その子を治すことが出来るんだよ』

「普通は、そんな怪しい男に耳を傾けたりはしないものさ。けど、さんざんお医者をたらい回しにされた姉にとっては正に蜘蛛の糸だった」
 僕は何も言わず、そのまま話を聞いていた。女性、でもまだ小さい女の子がそんな簡単にお金を稼ぐ方法と言ったら……事実であって欲しくなかった。
「その、お金を稼ぐ方法もその男は教えてくれた。その仕事に斡旋もしてくれるって……さ。でも……それがどんな仕事だったか、薄々わかるだろう?」

『君みたいな可愛い子なら、いくらでもお金は稼げる。大丈夫。何も怖いことはない……少しだけ、体を貸してくれれば……それだけで弟くんは助かるんだよ』

「もちろん、あの子も最初は躊躇したさ。しかし日に日に弱っていく弟を見てどうしようもなくなった。それで彼女はそのまま……」
「でも、だからってあんな……」
 彼女の冷たい表情。あの時の涙は、何故……。
「…………あの子は必死に働いたらしい。寝る間も無かったのに、客の前では笑顔を作らなければいけない。ご要望とあれば泣いたり叫んだり喜んだり。彼女はだんだん自分の気持ちと表情が直結しなくなっていったのさ」
 僕はだんだん話を聞くのが辛くなってきてしまった。こんな話を聞いて、彼女にどのような顔を向ければいいのだろう。彼女の表情から何を見ればいいのだろう。
「あの子の弟は別々に住まわされる事になった。建前上は手術代が溜まるまで環境のいい場所で療養させている、とのことだったらしい。でも、あの子が弟と会う事はその後二度と無かった」
 つまり、そういうことなのか……。

『よく頑張った。でも、まだだ。まだ足りないよ。弟くんの病気を治すのにはとてもお金がいるんだ。だから、まだ足りない』

「何日経っても、何ヶ月、何年経っても『お金は貯まらなかった』。弟が既に死んでいるとも知らないのに、彼女は毎日の様に体を汚していた」
 僕は絶句した。恐らく彼女の弟は最期に姉の顔を見ることも出来ずに、姉が陥ってる状況もわからずに死んでいったのだろう。
「ある日。その子が働いていた店にガサ入れ……まあ、警察がやってきたんだ。風営法違反で男もろとも一斉検挙さ。残ったのは、その店で働いていた女の子……彼女も含めてね」
「その後、ここに拾われたってことですか?」
「いや、それで……彼女は何週間か警察に引き取られてね。その時に出会ったのがあたいさ」
 ここでこの子が出てくるのか。しかし今でもパスハちゃ……パスハさんが18歳だとは思えない。
「おっと、あたいのやった事については聞かないでくれよ。女には色々あってもんさ。で、最初あの子に会った時はそれはもう不気味だったよ。あの子はずっと笑ってた。 面白いことなんかなーんにもありゃしないのに……ずっと笑ってたんだよ」
 聞けば聞くほど、何も言えなくなる。
「でもあの子はここに来て変わったよ。やっと、自分の表情を出せるようになった」

『私は……何か目的があってお金を集めているわけでは無いのです…………ただ、お金をいくら集めても……足りないのです。不安なのです』

 キャプチャさんが言っていた事を思い出して心が痛む。お金を貯めても貯めても拭い切れない不安感。また何かを失ってしまうのではないかという恐怖。それが彼女に取り憑いて離れないのだろう。
「そんな無表情なキャプチャさんがいきなり泣いたりするなんてこと、今まであったんですか?」
 涙を出さないなんて、そんな彼女にとっては容易いはずじゃないのだろうか。なのに何故だろう。
「そうだね、たぶん。あんたがその弟さんに似てるんじゃないかな」
「似てる…………僕が……」
「顔、じゃないだろうけど。どこか雰囲気とか性格とか色々、どこかあんたに弟の姿を見ちまったんだ。だから昔の……自分の気持ちに素直だった彼女がつい浮いて出てきちまったんだろうね」
 わかってみれば単純な事実だ。他人からすれば馬鹿馬鹿しいくらいかもしれない。でも、彼女は見てしまった。過去に自分が大切に思っていた肉親を。僕に。
 彼女は何を思っていたのだろうか。僕の身の回りの世話をしている間、その表情の後ろでどんな気持ちでいたのか。
 僕は、どうすればいいんだろうか――。

「パスハさん……あれ?」
 僕はここまで話してくれたお礼を言おうと、顔を上げて声をかけた。だが、さっきまで浴槽の淵に座っていた彼女はこつ然と居なくなっていた。
「え? パスハさん……どこに……」
「ふっふーん……じゃあ、ここまで話してあげたんだから、お礼をいただこうかねぇ……?」
「そんな、さっきまでのシリアスな雰囲気はどこに……」
「そんなの関係ないねぇ…………裸の男を前にして私が我慢できるわけないじゃないか。誘ってるのかい……?」
 彼女はいつの間にか僕の背後に回り、僕の体に腕を回して動きを縛ってきた。パスハちゃんは浴衣姿のままだった。
 浴衣越しに体温がじっとりと僕の背中に伝わり、石鹸の良い匂いが漂ってきて……体がどんどんのぼせてしまう……。
「それにねぇ……さっきあんたの下着の匂いを嗅いだ時から、もうずっと我慢してたんだよ? さっきもそのために入ってきたのに、焦らしてくれちゃってさぁ……今度こそ楽しませてもらうからね……」
 僕の右肩の上に乗っかった彼女の顔。息が荒くなって顔が紅潮しているのは湯船のせいだけじゃないのだろう……。
 触れるだけでその心地よさを感じる彼女の肌、温度が僕の方を襲ってくる。
「あたいも、ここで働いてるんだ……あんたのこと、少しはいじめさせておくれよ……ふぅー……♡」
 温まった彼女のため息が、僕の耳の周りをを優しくくすぐった。
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プロフィール

Author:tuneru
快楽に負けるシチュが好きな現代社会の闇
始めての方は↑にある「シリーズ一覧」がおすすめです。

11/5/21開設
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